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2018年9月13日 (木)

【PBL】 4つのタイプ

★「アクティブラーニング」とか「PBL」とか「主体的・対話的で深い学び」とか表現は違うが、考えるプロセスやエッセイライティング、プレゼンテーションを大切にしていることは共通しているだろう。つまり、3X(eXplorer=探求、eXchange=議論、eXpress=表現)がベースであることに変わりはない。しかし、表現が違えば、違いもある。それについては、いずれ述べるとして、ここでは3X型の学びの4つのタイプについて触れたい。

Pbl

★多くの3Xベースの学びについて議論されているのは、プログラムのタイムラインにどのようなアクティビティを設定するか、レゴなどの学習道具のどれをどのように活用するか、学習空間をどうデザインするかという、可視化される外在秩序(EO)である。

★その組み合わせは、教師と生徒が共に思考するプロセスが映し出されるようになっているはずだから、その教師と生徒の内蔵秩序としての思考のプロセスと一致することが本来の姿である。

★その思考のプロセスが常に同じなわけはないから、その都度、アクティビティや学習道具や学習空間は変容するわけである。

★ところが、外在秩序(EO)がいつも同じだと、内蔵秩序(IO)と離れてしまうことがある。一致するタイプを一致型、離れてしまうのを離反型と呼ぼう。

★一致型は完全一致というコトはほぼないから、そのズレが気づきになったり、リフレクションの契機になったりする。想定した外在秩序と内蔵秩序に多少ズレがあることによって、教師も生徒もお互いに気づかなっかったことを発見できる。そしてリフレクションによって、それをどう解決するか発展できる。

★離反型は、そのズレがありすぎて、学びの場が不安になってしまう。教師の場合は、信用を失ってしまうケースが多い。

★外在秩序のみで構成されたPBLは、結局は、暗記する以外にないわけだから、一方通行型のレクチャーの方がよほど効果的だ。

★内在秩序のみで構成されている場合は、スリリングであるが、共通言語を見いだせないまま独りよがりな世界が個々に広がり、考えることが得意な生徒にとっては、おもしろい授業だが、そうでない生徒は、停滞してしまう。彼らにとっては、レクチャーが欲しいとなる。

★授業も教員研修もセミナーも、この4タイプのどれに偏りがちな集団なのか見極めながら、一致の度合いをどのように仕掛けるか想定する必要がある。

★とはいえ、授業や研修は、臨機応変にプログラムを軌道修正しながら遂行できるが、セミナーやシンポジウムは自由度が低い。

★そこで、最近は、「講演」「トークセッション」「パネルディスカッション」をミックスるプログラムがトレンドになってきているのだろう。オーディエンスは、確かにみているだけなのだが、「講演」は「講義」、「トークセッション」は「ピアインストラクション」、「パネルディスカッション」は「グループワーク」という疑似体験ができるというわけである。

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