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2018年9月12日 (水)

【グローバル教育3.0】 巣鴨の最強グローバル教師チーム

首都圏模試センターのサイトに「イートン校サマースクールに匹敵する巣鴨サマースクール見学記」という記事がある。これは必見である。

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★イートンサマースクールには、全国の有数な学校が選ばれていくことができるようだ。そのうちの1校が巣鴨だというから、巣鴨のグローバルエリート教育の粋が、ここにあるのはわかる。


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★しかし、同センターの記事を読んで、選ばれし学校選ばれし生徒だけが学んでいるのではなく、それ以外の生徒にもイートンサマースクール以上のプログラムを国内で開いているというではないか。ESSならぬSSS(巣鴨サマースクール)がそれだ。

★というのも、その教師陣が凄腕揃いだというのだ。記事ではすべての教師のプロフィールはわからないが、イギリス名門パブリックスクール(イギリスでは私立学校のこと)を出て、オックスブリッジやチェルシー大学、ロンドン大学などを卒業し、クリエイティブな仕事に就いている方々だろう。

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★イメージとしては、ちょっとしたバウハウスっぽい集団である。記事にはGrowth Mindsetが巧みだという箇所があるから、イギリス生まれのデザイン思考なども得意押しているのであろう。複眼思考の持ち主でイギリスの哲学やアートの素養がある最強の教師に接することがどんなに貴重な時間であるか、想像に難くない。

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★それが一年間などというプログラムでなくても、一瞬の永遠という物理的時間を超える空間であることは、同じようなプログラムを体験している生徒と話しているとよくわかる。

★ケンブリッジ、カルテック、ロンドン大学などに通っている学生と毎年対話をする機会があるが、その学生たちは、数学的思考力とアーティスティックな対話がこぼれでる。

★そこに広がる時空は、物理的な時間ではなく脳内時間であるといっても過言ではない。昨日もアサンプション国際で、カナダから留学を終えて帰ってきた高2生や留学して結局はSFCを選んでAO入試で今春入学した学生と対話する時間があったが、やはりGrowth Mindset,数学的思考、物語思考、アートシンキングの響きは共振している。

★だから、同センターの記事にこうあるのは、すんなり了解できる。

今回、イートン校サマースクール経験者の先輩がサポートメンバーとして参加した。もともと海外大学進学を考えることはあったが、イートン校での経験が背中を押してくれ、高2でクライストカレッジに留学し、そのままオックスフォード大学にこの9月に進学するという。そのハヤト先輩に、このSSSの魅力を聞くと「講師の人格」と即答。

★ハヤト先輩。なんかいい響きではないか(笑み)。

★巣鴨のカリキュラム全体がグローバル教育3.0を行っているわけではないだろうが、この最強の教師が生成するSSSは瞬間の永遠という影響を学内に与えているだろう。巣鴨のグローバル教育3.0の源泉であることは間違いない。


★そして、このような広がりが学校に生まれるには、学内にコーディネーターが存在しないとなかなかできない。エージェントに丸投げではイートンサマースクールどまりである。

★首都圏模試センターの記事によると、国際教育部部長・岡田英雅先生の存在が記されている。やはりそういういことなのだ。学校というのは教師力にかかっているのである。

★これは今年からイートンサマースクールに参加した静岡聖光学院にも同様のことが言える。やはり学内にいるコーディネーターの存在がグローバル教育3.0を学外にもGrowth Mindsetしていく際に重要な歴史的役割を果たしているのである。


★それにしても英国プレゼンスを不動のものにする伝統と革新を統合するイートンカレッジの経営戦略は、凄そうだ。日本にもそういう私立学校が出現して欲しい。そのとき、グローバル教育3.0の次の地平が見えるはずである。

★それにしても、30年くらい前に灘の日置先生と対話したとき、東京で灘のライバルになる男子校はどこですかと尋ねてみたところ、「巣鴨です」と即答されたのには驚いた記憶が今も残っている。

★また、「週刊新潮」2018年8月16・23日号 によると、イートンで、愛子様とチームを組んだ男子校はラ・サールとなんと巣鴨だということだ。
★かつてといっても、20年も前の話だが、校長堀内不二夫先生にお会いした時、太平洋を見て行動することを生徒には語っているという話を聞いたことがある。その直後に逗子開成の徳間理事長に太平洋の次は宇宙だよと新橋の当時の徳間書店の理事長室から太平洋を望みながら語られたことを思い出した。

★私学人は、やはり昔からグローバルな視野と視点をもっていたわけだ。

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