【グローバル教育3.0】 麻布に倣いて
★グローバル教育とSTEAM教育。2019年の私立中高一貫校の教育の質は、この2つのキー^ワードを巡る情報によって決まるといっても過言ではない。あの池上彰さんもテレビでも雑誌でも、AI社会時代について大いに語っているが、この時代に必要な教育と言えば、この2つのキーワードが象徴している。
★時代の変わり目の教育と言えば、いつも麻布学園がでてくる。明治時代の近代教育へのシフト時代、やはり一つのプロトタイプとして麻布学園のケースは研究される。
★戦後教育基本法における私立中高一貫校の教育と言えば、麻布学園となる。麻布の創設者江原素六の精神が内村鑑三や新渡戸稲造に脈々と流れ、それが戦後教育を創る時に大きな影響を与えた。
★21世紀になって、国際理解教育からグローバル教育にシフトしたとき、その実践を真っ先に行ったのも麻布である。
★2005年、経済成長前夜のガーナと学問、文化、スポーツなど教育の総合的な領域で交流したのは麻布である。その交流は今も続いている。
★国際理解教育の流れの中心は、海外にいって、異文化交流を行ったり、語学研修が行われたりしていた。
★しかし、2013年ころから、英語4技能という流れが英語改革に現れ、それが2020年の大学入試改革の1つの柱になってからは、英語教育もがらりと変化した。
★しかし、それはハイレベルの英語力と大学入試問題の変化に話が集中し、言葉や価値観や考え方、文化の壁を乗り越えて交流することはいかにしたら可能かという、本当の意味でのグローバル教育は、いまだ大きなウネリになっていない。
★開成や都立国際、大阪の箕面高校などのように、海外大学に大量に進学させるという話題性を取り上げるメディアも多くなった。
★海外大学に進むというコトは、英語力ができるということのみならず、中高時代にどんな学びや体験を行い、自分は何を今後やるのか、それが社会にどんな貢献をするのかなどが中心。ところが、日本の場合、今までは、そんなことは度外視して、得点だけで進むことができた。
★麻布学園は、そんな日本の大学入試を批判しつつも、大学入試問題に出される教科の勉強だけをさせるのではなく、リベラアーツ型の学びを、さっさと実践してきた。
★ガーナとの交流もそうであり、英語力以上の本格的な交流を行ってきた。麻布のサイトでは、詳しいことはわからないが、ガーナの近代化の危うさについて、日本の歴史的反省を交えながら、議論するシーンも今後生まれてくることを予想するのは難しくない。
★そういう意味で、麻布はグローバル教育3.0の潜在的パワーを持っている。ただし、麻布は、何事も無理やり全員で行うことはない。あくまで自分で参加したいという自由意志を大切にしている。
★学校全体で取り組んでいるわけではないから、結果的には平均的になり、学校全体としてはグローバル教育2.0あたりにとどまってしまう。
★学校全体で必死にグローバル教育2.0に取り組んでいるところと、やろうと思えばできるという余裕の麻布では、同じグローバル教育2.0でも違いがある。質の違いだ。
★グローバル教育もSTEAM教育も、今後はどこの学校も実践していくだろう。一部の生徒が実践するのか、学校全体で取り組むのか。教育の質では、後者に軍配があがらざるをえない。
★余裕を見せるのか、絶えることのないアップデートを行っていくのか、学校経営のこの違いが、何をもたらすかはわからない。しかし、学校選択者は、偏差値よりもこの教育の質の差をとらえる目を磨く必要はあるだろう。
★とはいえ、最高の教育の質の種は、麻布に倣うことによって育てることができることも否定できない。昨今、「思考力型入試」というキーワードが注目されているが、そのルーツは麻布の中学入試問題であることからも、それは了解できるだろう。
★しかし、2013年ころから、英語4技能という流れが英語改革に現れ、それが2020年の大学入試改革の1つの柱になってからは、英語教育もがらりと変化した。
★しかし、それはハイレベルの英語力と大学入試問題の変化に話が集中し、言葉や価値観や考え方、文化の壁を乗り越えて交流することはいかにしたら可能かという、本当の意味でのグローバル教育は、いまだ大きなウネリになっていない。
★開成や都立国際、大阪の箕面高校などのように、海外大学に大量に進学させるという話題性を取り上げるメディアも多くなった。
★海外大学に進むというコトは、英語力ができるということのみならず、中高時代にどんな学びや体験を行い、自分は何を今後やるのか、それが社会にどんな貢献をするのかなどが中心。ところが、日本の場合、今までは、そんなことは度外視して、得点だけで進むことができた。
★麻布学園は、そんな日本の大学入試を批判しつつも、大学入試問題に出される教科の勉強だけをさせるのではなく、リベラアーツ型の学びを、さっさと実践してきた。
★ガーナとの交流もそうであり、英語力以上の本格的な交流を行ってきた。麻布のサイトでは、詳しいことはわからないが、ガーナの近代化の危うさについて、日本の歴史的反省を交えながら、議論するシーンも今後生まれてくることを予想するのは難しくない。
★そういう意味で、麻布はグローバル教育3.0の潜在的パワーを持っている。ただし、麻布は、何事も無理やり全員で行うことはない。あくまで自分で参加したいという自由意志を大切にしている。
★学校全体で取り組んでいるわけではないから、結果的には平均的になり、学校全体としてはグローバル教育2.0あたりにとどまってしまう。
★学校全体で必死にグローバル教育2.0に取り組んでいるところと、やろうと思えばできるという余裕の麻布では、同じグローバル教育2.0でも違いがある。質の違いだ。
★グローバル教育もSTEAM教育も、今後はどこの学校も実践していくだろう。一部の生徒が実践するのか、学校全体で取り組むのか。教育の質では、後者に軍配があがらざるをえない。
★余裕を見せるのか、絶えることのないアップデートを行っていくのか、学校経営のこの違いが、何をもたらすかはわからない。しかし、学校選択者は、偏差値よりもこの教育の質の差をとらえる目を磨く必要はあるだろう。
★とはいえ、最高の教育の質の種は、麻布に倣うことによって育てることができることも否定できない。昨今、「思考力型入試」というキーワードが注目されているが、そのルーツは麻布の中学入試問題であることからも、それは了解できるだろう。
| 固定リンク
「グローバル教育3.0」カテゴリの記事
- 工学院の魅力② 信頼は非認知能力が豊かに育成されるから(2023.09.21)
- 工学院の魅力① 先進的教育のベースに開国当時の素晴らしい精神性が今も流れている(2023.09.21)
- 本日湘南白百合の水尾教頭と対話 湘南白百合のシン・グローバル教育について(2023.09.15)
- 八雲学園の多様なグローバルプログラム(動画2本付き) CEFR基準で見てみる(2023.09.03)
- 工学院 多様なプロジェクトで成長する生徒たち(2023.09.01)
最近のコメント