静岡聖光学院 新たなウネリを牽引するモデル校(1)ジャパングローバルシティへパラダイムシフト
★しかしながら、同機構は、ときどき立ち止まりながら、リフレクションし、さらなる気づきを共有しながら、イノベーションを起こしていく。この気づきは、セミナーやシンポジウムを行うたびに、バックヤードの準備過程で生まれてきた。セミナーやシンポジウムは、アピールもあるが、参加していただいた方々と共に、21世紀型教育のアップデートをしていく重要なアクションの1つなのである。
★昨年、静岡聖光学院が、21世紀型教育機構に加盟した。そして9月1日に「第1回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」を行った(今年も9月2日に行う。ぜひご参加を!)。やはり多くの気づきを機構のメンバーと参加者はシェアリングできた。
★その気づきの中で最大のモノは、同機構のメンバー校が首都圏や関西という私立学校が多いエリアにあるのに対し、静岡聖光学院は、地政学的にその間にあるにもかかわらず、相対的に私立学校の数が少なく、そいう意味では新しい教育が一気呵成に生まれる土壌にないという点であった。
★当たり前のことではあるが、参加したメンバーの希求が、変化への渇望であったというのが、ショックであった。今では、首都圏や関西では、変化は当然で、それほど画期的なことではない。しかし、静岡をはじめとする多くの地方では、それは画期的なことであるが、本当に変わるのかどうかは懸念が残ってしまう。
★地方創生も、2020年の大学入試改革も現政権の政策である。2030年から2040年にかけて、人口の激減に対する国の懸念。特に高齢者の比率が増え、一方で生産年齢人口が減る、戦後始まって以来の大きな危機をどう乗り切るかという問題を払しょくするために、この2つの政策は動いている。
★しかしながら、経産省はすでに、本当の問題は、AI社会の到来にあることを見破っている。人口減少の問題を解決することはAI社会によって実は可能である。高齢者の問題は、AI医療によって、アンチエイジングやエイジレスが進み、体験値としての知恵を有効活用できるようになる。
★生産年齢人口の減少は、AIによって定型的仕事は24時間体制でコンピュータ制御できるようになる。AIのマネジメントやプログラミングなどクリエイティブな仕事を人間は果たせばよい。
★これが、本当の問題である。地方創生も大学入試改革の話もこの問題を解決することに集中しなければならない。そのためには、いかにしたらよいのか。それはシリコンバレーや深圳バレー、ドバイ、シンガポール、ドイツのインダストリー4.0の動きなどを見れば、一目瞭然である。
★「多様性」である。「多様性」こそイノベーションの源泉である。もはや、海外に研修に行くだけの学びだけではなく、身近な周りが、多様性で満ち溢れ、SGDsを解決するにはどうしたらよいのか教養をベースにした対話ができる環境を創り上げなければならない。
★それを、21世紀型教育機構では、「グローバル教育3.0(GE3.0)」と呼んでいる。これであれば、地方も首都圏も関係ない。両方とも、一挙にグローバルな人間関係を創ることができる。
★グローバリゼーションは、経済が優先することで格差を生み出すから、実は地方創生には両刃の剣である。しかし、教育を優先することによって、多様な人間関係を豊かにしていくことで、イノベーターである創造的才能者が育ち、その上にグローバルな経済が生まれていく。結果的に、日本全体が国というよりジャパングローバルシティになるわけだ。地方創生政策は発展的に解消するだろう。
★この「GE3.0」の発想が、昨年静岡聖光学院でシンポジウムを行ったビフォー・アウターの過程で生まれた。同校にはハウス(寮)がある。
★静岡聖光学院は、静岡というローカルエリアをジャパングローバルシティの先駆け的な存在に導くリソースがすでにあったということに気づいたのである。
★かくして、静岡聖光学院の先生方は、グローバルな動きを開始した。その結果、あっという間に、イートン・カレッジ、ハロー校、マレーカレッジとの交流が始まった。
★しかも、イートンカレッジからは、この夏、ギャップイヤーを活用して、アレックスが訪れ、寮を拠点に静岡聖光学院の生徒と交流した。今、その静岡聖光学院生は、イートン・サマースクールで、チュータの役割を務めているアレックスと再会している。
★このように、GE3.0の動きが、静岡聖光学院でも生まれているわけだが、これはたんに英語教育の延長ではない。多くのロカールシティをジャパングローバルシティに統合して転換するパラダイムシフトの動きになるのである。
★この発想は、静岡という環境に21世紀型教育を結び付けた静岡聖光学院のアクションから生まれたのである。
★今年も、9月2日に静岡聖光学院で会いましょう!
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