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2018年8月 4日 (土)

組織を俯瞰することの意味 本当に難しいのか?

★最近、近視眼的なものの見方しかできない、もっと大局を見て欲しい。俯瞰できる人がいないというフレーズをよく耳にする。そのようなため息を聞かない日はない。昨日も、電話の向こうで、そんな嘆きを聞いた。しかしながら、俯瞰することは、実はそんなに難しいことではない。

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(写真は、「京都の無料写真画像」のサイトから。

★有名な龍安寺の石庭。完全数15を象徴しているという石庭は、庭から見ていると、どこから見ても、すべてを数えることができない。全体を見るには、ドローンで空撮すれば一発見える。

★やはり、鳥瞰視点にはかなわない。。。いやいや、そういう意味ではないだろう。がしかし、バードアイだと、下から見ていて見えないものが見えてくるという意味で、多くの場合は使っている。

★しかし、これだと、自分がドローンになれないわけだから、そもそも鳥瞰なんてできるわけがない。だから、いくら鳥瞰・俯瞰・全体視点を持とうねといっても、たいていの場合、がんばれ!っと激励しているだけにすぎない。

★だから、説くだけではなく、ちゃんと議論や対話をした方がよい。それぞれの役割を果たすだけではなく、越境してできることはないのかとか、見えない部分に気づくには何をしたらよおいのかとか。。。。
★それでもなお、俯瞰できない場合は、みんなで外に出て、そこから見ながら議論することだ。

★議論の中で、互いの内側に生まれたイメージ像が、鳥観図だ。その鳥観図は、決して、外的な図ではない。内的なシステムも描かれている。

★もちろん、不完全だったり、未完だったりする。それは議論や対話をしていけばよい。ただし、そのとき、誰かがけん引していたりすると元の木阿弥である。俯瞰できる人とできない人という分断が忍び寄るからだ。

★君の話はおもしろいね。私のはちょっと違うけど、聞いてくれるかな。もちろんいいよとなるかどうか。そんな開放された自由な心のスペースにようやく俯瞰する目が生まれる。

★そして、このことをマインドセットというのだろう。今までいくら見ようとしても見えなかったところが見えてくる内なる俯瞰する目。

★多くの人が、きちんと役割分担をして、それがうまく機能しているか俯瞰しようというが、これが矛盾であることは、もぅおわかりであろう。役割分担をして、業務が重ならないようにするという合理性は、実は監視である。

★私たちは、俯瞰してねと言われたとき、監視体制を強化したいねと言わらていると気づく「置き換える」スキルが必要な時がある。

★「置き換え」スキルは、自由な内なる時空を守ろうとする時、重要なクリティカルシンキングスキルでもある。Aといいたいところ、それでは不都合だから、Bと置き換えスキルを使って言っておこうとする意図を見破るには、Bと言って、Aを実は言いたいのだという、これまた「置き換え」スキルで応戦するわけだ。

★もし、この「置き換え」スキルがなければ、巧妙な――もっとも最近メディアを騒然とさせているのは、誰でもわかるような「置き換え」スキルを発動している抑圧者が多いけど――「置き換え」という名の「すり替え」を見破ることができないだろう。

★龍安寺の15個の石庭は、ドローンというフィジカルな俯瞰の目で見ることが重要なのではなく、あえて地上から見えなくしている意味をか語り合える内なる俯瞰する目を生成する過程に旨味がある。

★この「置換」スキルは、実は幼い時からの読書を楽しむことによって養われる。多くの絵本がなかなか有効なのである。1つの作品を、絵にしたり、ドラマにしたり、ミュージカルにしたりしているのも、そういう意味がある。この夏、1つの作品から多角的な表現へ.。知の冒険にでてみたいものである。

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