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2018年8月25日 (土)

【21世紀型教育機構シンポジウム】2021年早稲田大政経の独自入試も解けてしまう

8月3日、早稲田大学入試センターは、予告通り、政治経済学部の独自入試「サンプル問題」を公開した。 すでに、5月、大学入学共通テストで、数学Ⅰ・数学Aを必須とするという変更点を発表し、話題を呼んでいたが、今度は独自入試のサンプルである。

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★5月の段階で予告した通り、日本語と英語の素材文があり、それぞれについて、選択式問題、空欄補充問題、そして記述式問題、表をグラフに置き換える問題、300字の論述問題が出題されている。いわゆる「思考力型入試」になっている。

★地域創生コラボを目的とした学部横断型の学際的な「新思考入試」のサンプルの時も、サンプルだから必ずしもこうなるかどうかわからないという雰囲気を醸し出す但し書きがあったが、実際には、同質の問題が当然ながら出題された。今回もそうなるだろう。


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★さて、選択肢や空欄補充の問題、記述式の問題は、首都圏模試センターや21世紀型教育機構各加盟校が制作している「思考コード」でいうと、理解問題としてA2思考、応用・論理問題としてB1・B2思考が中心。

★「思考スキル」は「比較」「因果関係」「具体と抽象」「カテゴライズ」をトレーニングしているば解決できる。

★英語の資料を読みながら「グラフ化」する問題は「置き換え」スキルを使えばよいだけだが、英語の文章が数学的思考や統計的な視点が必要であり、「変数」などの英単語は、数学の文脈でとらえている必要がある。数学も英語で行うプログラムを有している21世紀型教育機構加盟校にとっては、すんなりクリアできる問題である。


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★300字の論述問題は「 あなたは、日本において英語を話せることの重要性は、将来増していくと思いますか、減っていくと思いますか、それとも現状のままだと思いますか。問題文を踏まえ、理由とともに記述解答用紙に 300 字以内の日本語で論ぜよ」という問題。


★「問題文を踏まえ」だから、問題文にある年齢レンジや地域によって英語学習者の割合が違う統計をどのようにとらえ返すか、そして、別のデータや証拠をプラスして簡にして要を得た書き方をする必要がある。

★基本の思考スキルは「Cである。Aとなっているが、Bだからである。」という「抽象化」「比較」「因果関係」の「思考スキル」を活用する。そして、オリジナルのエビデンスをプラスする発想が加味されるから、思考コードでいえばC2思考ということになるか。90分という時間と受験するレベルを考慮すれば、差がつかない可能性があるので、結局C2思考の差異がものをいうかもしれない。

★これは、オックスブリッジでAレベルテスト(大学入学共通テストや早稲田の政経の独自入試のA軸・B軸思考が中心)では差がつかないので、骨太C軸思考を活用する口頭試問で決着がつくという流れと同じである。問題の難易の差はちょっとあり過ぎではあるが、これは改革が進行するとともに埋まっていくだろう。

★機構の加盟校が行っているPBL(プロジェクト学習)でも頻繁に活用されているLSP(レゴシリアスプレイ)というのは、ワクワクするのだが、その質は「ハード・ファン」と呼ばれている。シリアスな楽しさなのだ。

★このハード・ファンをベースにしながらモチベーションを膨らませて思考するのがC軸思考である。この思考論的転回が今世界同時的に起こっていることについては、まだまだ気づかれていない。首都圏模試センターがこのことに先行的に気づいて、新しい評価軸の「思考コード」と思考の実現のための「思考スキル」を開発しているが、これは機構加盟校とも共感共鳴している。

★そして、このC軸思考があるからこそ、世界大学ランキング100位以内の大学にぜひこっちで研究して欲しいと機構加盟校の生徒は受け入れられているのだ。

The2018
★9月2日の「21世紀型教育機構静岡シンポジウム」では、2020年大学入試改革による、4技能英語と高次思考、数学をベースとするSTEAM教育の意義や実践について、各演者が大いに語る。

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