【思考コード分析05】 落合陽一氏のビジョンと思考コードと
★現代の魔法使いと呼ばれている天才メディアアーティストで、ピクシーダストテクノロジーズ(株)代表取締役、筑波大学 准教授/学長補佐 etc.の落合陽一氏のこんな記事を読んだ。「二極化した多様な能力、社会をどう生きるか」(朝日新聞DIALOG2018/06/07) 。
★二極化というのは、最適化できるものと、できないものの差分のことで、落合氏はこう語っている。
「今までの社会は、エンジニアリングとデザインができればそれでよかったのでしょう。でも、個別性の高いプロダクトを考える際は、アートとサイエンスを学ぶ必要があります。」「まだ見ぬ価値、誰も見たことのない価値を探していくのは、おそらくは、今の最適化計算の中にはない。最適化できるものと、できないもの。この差分を考えながらどうやって生きていくのか、ということが、これからのキーだと考えています。」
★これは、思考コードでいうと、次のような図になる。
★AI(今のところという条件付きであるのは、前回述べた)の得意な最適化領域はA1A2B1B2でアートとしての脱最適化領域はA3B3も含めたC軸思考。落合氏は、役割分担をしているのではなく、二極化の意識を明快にするけど、一方で、その接点を見つけて、自然と機械のエコシステムという循環を追究している。
★そのひとつのプロダクトが、落合氏の著書「デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂」のカバーにもなっている「Silver Floats」。TDKのビジョンCMのプロジェクト(Youtubeで見ることができる)。アンディ ウォーホルの「Silver Clouds」から着想を得て、それをメディアアートとして超えたわけである。
★写真の著書の中で、「Silver Floats」のことについて、次のように書いている。美しい詩のようだ。
★そのひとつのプロダクトが、落合氏の著書「デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂」のカバーにもなっている「Silver Floats」。TDKのビジョンCMのプロジェクト(Youtubeで見ることができる)。アンディ ウォーホルの「Silver Clouds」から着想を得て、それをメディアアートとして超えたわけである。
★写真の著書の中で、「Silver Floats」のことについて、次のように書いている。美しい詩のようだ。
波と形と知能。その構成要素が形成するネットワークの中に落合陽一は思考の軸足を置いている。ときに芸術を、ときに工学を、ときに 産業を考えながら社会とメディア装置の接点を探し、探求し、観察している。我々と外界が作るエコシステム、自然の中に、波が生まれる。波が伝搬する。形は波を受ける。形は波を知能に伝える。知能は波を経て、形を動かす。それが波を生む。光景を知能が風景に変換 する。知能は波を経て、形を動かす。それが波を生む。光景を知能が風景に変換する。そして、その相互作用でまた光景が生まれる。波動と物質と知能。その連関は美しい。分断されることのない自然、世界は巨大な、そして一つの、自然なホログラム演算装置だ。
★そんなわけで、「思考コード」は、一握りの落合陽一氏ではなく、多くの天才を生み出すHuman Projectのアイテムの1つになることを期待している。
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