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2018年7月25日 (水)

怪物 東京に現る。首都圏の教育を創造的に破壊にする。

★7月23日(月)、神田女学園で、首都圏模試センター主催の「エニグマセミナー」が開催された。いや、セミナー名はちゃんとある。「中学入試新広報戦略セミナー」である。

★なぜエニグマ(謎)と呼んだかというと、同センターは、予測不能な未来をいまここで読み解き、中学入試市場の新たな動きを予言するからである。

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★しかしながら、この予言は、教育&入試情報、学力情報、問題分析データ、思考力分析データなどあまりに豊富なエビデンスに基づいているために、確率的にはかなり高い程度で的中するのである。

★だから、首都圏の私立中高の40%の学校が首都圏模試センターのセミナーで貪欲に学ぼうとする。そういう意味で、教育情報部長北一成氏と統括マネージャー山下一氏は、中学入試市場において創造的破壊の道筋をつけている。


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★そして、この時期、その年の最も注目すべき創造的破壊を促進するKing of head teachersをキーノートスピーカーとして招く。今回は、2019年に大改革する武蔵野大学中学校・校長の日野田直彦先生だった。

★北氏にしても、山下氏にしても、中学入試改革は大学入試改革に直結しているというか、影響をダイレクトに与えるから、中学入試という出来事から世界を変えるトルネードが生まれるという信念を持っている。


★それゆえ、日野田校長はその象徴的存在だと直感して、今回のセミナーが成立したのだ。すでに、大阪の箕面高校で、生徒のモチベーションを生み出し、海外大学合格者をどこよりもたくさん輩出したことで、関西では超有名人。

★カリキュラムを改定するとか、進路指導を変えるというより、もちろん、それもやるのだが、公立という制度の枠内で、結果的にその壁をぶち破りながら、公立私立を問わず、全国の怪物校長の中の怪物として名が広まっていった。

★その日野田校長が、東京の私立学校に迎え入れられたのである。日野田校長の存在観というか行動力のパワーは、学校の在り方を、組織論、経営論、教育論、広報戦略論などあらゆる局面で根本的にひっくり返す勢いである。
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★21世紀型教育をやっていると大学合格実績が出ないと言っている中学入試業界をまずひっくり返した。20世紀か21世紀かという神学論争には全く興味がないと。国内の英語教育の話などはどうでもよく、実際に同世代の世界の高校生が議論や対話、プレゼンするときの英語のレベルに日本の生徒が達していないのが、そもそも問題なのだから、そこを何とかしようと。問題は解決すればよいのだ。計画立てている暇があったら、さっそと動こうと

★だから、箕面高校で、なんとかなってきたし、武蔵野大では、それをもっと充実し、ソフトパワーをシステム化するというのである。

★語学研修や海外研修の、中途半端なプログラムではなく、スタンフォードやMIT、ハーバード大学のその道のプロ集団との遭遇機会を高校生につくってしまえばよいと。そして、日野田先生は、ご自身のネットワーク(その分野のKING)と渡りをつけて、プログラムをつくってしまう。

★アクティブラーニングだとかPBLはあたり前だが、ただ方法論としてやればよいのではなく、生徒の内側からあふれるモチベーションを燃やす場としてあたり前なのだと。

★生徒が、どんどん教師を超えていく。そうでなければ、世界で対等に議論や協働的な仕事をやっていけないだろうと。それには、教師力は大事だけれど、中途半端な研修なんかやっていないで、海外の研修に挑戦せよと。もちろん、日野田先生は、ご自身の学校でそうしているのである。


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★従来の学校では、考えられない破格の発想である。しかし、2040年に今の小学校6年生がリーダーシップを発揮しなければならないとき、世界は一変している。今のマイナーチェンジの改革では、そのとき優秀だったはずの生徒たちは、世界の動きから振り落とされている。

★もっとワクワクするような改革をやりましょうよと日野田校長は、軽やかな京都弁で会場に呼び掛ける。

★それを受けて、山下氏は、大変化の中で、生徒と共にサバイブしようという強い意志のある学校をサポートしようと、多様な業界人を集めて、支援するためのパネルディスカッションを行った。

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★2019年度の中学入試は、どうやらクリエイティブネットワークの量と質がものをいう時代であるというのが、日野田校長と北氏、山下氏の動きから明快になった。

★まさにクリエイティブネットワークの選択と集中の時代がやってきた。教育の枠組みの中だけでは、もはや解決しない時代。その枠の中から見たら、怪物と見えてしまう、グローバルなネットワークを質量ともに破格に有している傑物日野田校長とその仲間たち(全国に怪物校長はいるのである) が、創造的に破壊する。

★中学入試市場が創造的に破壊されることは、大学入試や社会も創造的に破壊されることにつながっている。首都圏模試センターの2019年の動向の予言は、図らずしも、怪物のダイナミックな動きに一致していると言えよう。ワクワクの道か枠々の道か、選ぶのは、生徒自身である。

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